変則的屋根上工事
昔のコロニアルは、アスベストが含有されているのでしっかりマスク。モルタルに近い硬さだからグラインダーにはダイヤモンドカッターを装着。今時のダイヤは中国製で異常に安価だが、それでもいい調子で切れていく。10年以上前だろうか、外壁の再塗装をした際、屋根も何か塗ったような気がするがよく憶えていない。それでも38年間という歳月、一度も雨漏りしていないのだからたいしたものだ。
何故か、野地板は二重に作られている。そしてコロニアル。重ねがあるので二重は解るが、ところどころ三重になっているところあり。しかるに全部の厚さはかなりのもの。切るのも大変だ。
通常、コロニアルは開口部よりもずっと大きく剥離する必要がある。ステンレス製のフラッシングの底辺の大きさはこの屋根勾配なら1,050x860mmもあるからだ。煙突を固定するルーフサポートも野地板に屋根上から取り付けるから尚更。しかし、今回は敢えてもっと簡易的な方法を試してみることにした。
雨水は傾斜に沿って流れていく。と、いうことで屋根材は軒から棟へ向かい重ねて貼っていくのが基本だ。通常、その中に埋め込むフラッシングは、同じ理屈で棟側は屋根材を覆い、軒側は外へ露出させる。両サイドは屋根材の中に入れ込んで横からの水の浸入に備える。しかし、剛性や厚さのあるステンレス製を使わずに、ペラペラのアルミ製フラッシングを使ってみた。普段あまり使わない部材だ。それを棟側の屋根材のみ差し込んで後はその下のルーフィングに水勾配に沿って流れるようコーキングで処理する。自分の家だから試せる方法。これでどの程度の耐候性があるか?
ビスにはコーキング剤を塗ってねじ込む。ビス頭にもコーキング。フラッシング上に取り付ける、これまたふにゃふにゃのアルミ製ストームカラーにも念入りに。但し、これは温暖な東京だから使える部材であって、積雪地だったら簡単に潰れてしまうだろう。アルミ製はやはりステンレス製の中に「インナー」として使う程度が常識かもしれない。
それにしても煙突が短い。これもあえてそうした。煙突の総長は、2.8m程しかない。最低でも5mはないとドラフトがうまく得られないという指針から考えると本当にこれで燃えるのか?と思った。二階に設置する、屋根高が取れない、という現場はこれまでも幾多あったと思うが、その燃え方を検証してみるつもりだ。
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